「獅子ヶ鼻公園桜まつり」の中止に思う
平成23年3月20日(日)
3/20朝8:30 獅子ヶ鼻公園広場に集合。4/3開催の桜まつりの準備のためだ。
準備に先立ち、実行委員長より挨拶があった。
そのあいさつの中で、「東北関東大震災という大変な災害があった。浜松市の凧揚げ祭りや、静岡市の祭も中止となったと聞いている。今年の桜まつりはどのような祭にしたらよいか。」との問いかけがあった。
早速、実行委員の一人から、「東北関東大震災という日本を揺るがす未曾有の災害で、亡くなった皆様や被災者の皆様のことを思うとお祭りどころではない。中止にすべきではないか。」との意見が出された。
また逆に、さくら祭を一生懸命コーディネートしてきた実行委員からは、「今までいろいろ企画や準備してきたスタッフや参加を楽しみにしているアーティストそれに賑やかしの屋台の業者さんもいる。気持ちはわかるが是非開催して欲しい。」といった意見も出された。
もう少し考える時間があった方がいい、1週間後に再度話し合いの場を持ったらとの意見もあったが、先延ばしはかえって混乱を招くとの意見も強く、いろいろ協議検討の結果、「無理に開催して被災者の皆様の大変さや辛さを考慮しなかったと世間から批判され、みんなから見放されてしまうことになってはいけない。また、このような時期で参加者が少なくても。」という意見が大勢を占め中止が決定された。
この獅子ヶ鼻公園桜まつりは20年位前、旧豊岡村が、この地域の活性化を進めるために企画したイベントで、地域のみんなが歌ったり踊ったり、テントで地域の物産を販売したりして、精神的にも経済的にも元気になることを目的としたお祭として継続されている。
今回の東北関東大震災は被災された皆様が何十万人、亡くなられた皆様、行方不明の皆様を合わせると21,000人以上とも言われ、戦後最大の大災害でその上原発の破損による放射能汚染も深刻な状況となっている。日本中のみんなが打ちひしがれ、お祭りどころではないことも確かだ。
しかし地域のみんなが元気なろうとして頑張っているお祭りも地域にとっては大切なイベントだ。
被災地の皆様が元気を失い、日本経済が深刻な影響を受けている時にこそ、地域のみんなが少しでも元気になって被災地に元気や活力を送りこまなくてはいけないと思うのに、被災された皆様の心情を思うばかりに、各地でイベントが中止され地域経済が停滞し、益々地域の活力が失われてしまわないか心配だ。
早くから東海地震の心配が叫ばれている中、今回の地震と津波による大災害はとても他人事ではない。自分が被災者の立場になれば、何もこんな時期にと思うかもしれない。それくらい今回の大震災は深刻だ。
今回の桜祭の中止については、実行委員の大半の意見で異論はないが、何となくこれで良いのかと思う気持ちもあり複雑な心境だ。
何はともあれ、亡くなられた皆様に深い哀悼の意を表するとともに被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げ、一刻も早い復旧を願うのみだ。
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